本作はWarner Bros.に200 millionドルの損失をもたらし、ローンチ時に大失敗を喫しました。しかし、実際に開発に携わった人々にとって、そのダメージは単なる経済的損失を遥かに超えるものでした。
Rocksteadyの元開発者であるAxel Rydby氏とJohnny Armstrong氏は、『Suicide Squad: Kill the Justice League』の最も困難な時期にどのような状況で開発が行われていたのか、率直に語りました。彼らの証言からは、純粋な自信を持ってプロジェクトを開始したスタジオが、最後には「二度とゲーム開発をしたくない」とまでスタッフに思わせるほど疲弊していく様子が浮かび上がってきます。

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Batmanから、誰も読み解けないスプレッドシートへ
Rocksteadyは、高い評価を得たBatman Arkhamシリーズの成功を経て『Suicide Squad: Kill the Justice League』の開発に臨みました。Armstrong氏は、当時のチームの心境を「ヒット作を送り出してきたという自負」と表現しています。自分たちなら当然、このプロジェクトも成功させられるという自信があったのです。
しかし、その自信は急速に失われていきました。開発の遅延が重なり予算が膨れ上がるにつれ、上層部からのプレッシャーによって仕事の性質そのものが変質してしまったのです。Rydby氏は、事態が暗転した瞬間をこう振り返ります。「私はあるスプレッドシートに従って作業をしていました。誰にも明確に説明できない、得体の知れないマーケティング分析のスプレッドシートです。その時、自分が望んでいたゲーム業界はこんな場所だったのか、と疑問を感じました」
ここで重要なのは、そのスプレッドシートが何を意味していたかです。ゲームはクリエイティブなプロジェクトであることをやめ、金融商品へと成り下がっていました。あらゆるデザインの決定は、「その機能がどれだけのプレイヤーに届くか」「リプレイアビリティとマネタイズを最大化するためにメカニクスをどう歪めるか」といった問いを通してフィルタリングされるようになりました。情熱はメトリクス(指標)に取って代わられたのです。
不可能なデッドラインと、すべてを同時に修正せよという圧力
Rydby氏は、ゲームの根本的な問題を解決するために与えられた期間はわずか6ヶ月だったと語ります。彼はそれが到底足りない時間だったと断言します。「6ヶ月では根本的な変更など何もできません。バグを可能な限り修正し、あちこちに微調整を詰め込むのが精一杯です」
Armstrong氏はさらに辛辣です。「私たちは膨大な時間を費やしましたが、目に見えて良くなっているという実感はありませんでした。誰もが、その場に留まるために走り続けなければならないような感覚に陥っていました」
「無限に稼げるライブサービス」を求める経営陣からの非現実的な期待と、目に見える進捗がないまま過酷なクランチ(長時間労働)を強いられるチーム。この組み合わせが、人々の心を蝕む環境を作り上げていたのです。
「自分が崩壊していくのを感じた」
Armstrong氏が語る限界点のエピソードは痛切です。「自分の中からすべてが枯渇していくのを感じました。『もう二度とこんなことはできない』と言いました。業界を去るべきかどうかは分かりませんでしたが、とにかく限界でした。自分が崩壊していくのを感じていたのです」
Rydby氏は、これをRocksteadyだけの問題ではなく、業界全体の問題として捉えています。「業界として、私たちは大きく道を誤っていると思います。かつては、自分が愛し、他の人にも愛されることを願う情熱的なプロジェクトがありました。それが受け入れられた時は、本当に素晴らしい気分でした。しかし、そうした機会はどんどん減っていきました。今では『売れることを祈ろう』『そこから金を得ることを祈ろう』という考えばかりです」
このようなゲームが失敗した際、多くのプレイヤーが見落としているのは、悪いレビューや過疎化したサーバーの裏側で、何年も情熱を注ぎ込み、その結果として心に深い傷を負った開発者たちがいるという事実です。
彼らが次に作ったもの、そしてその意味
Rydby氏とArmstrong氏は『Suicide Squad: Kill the Justice League』の開発後にRocksteadyを退社し、RPGデッキビルダー『Secret of Circadia』を制作するためにタッグを組みました。彼らが最近立ち上げたKickstarterキャンペーンの目標額は約11,400ドル。前作でWBが失った200 millionドルと比較すれば、滑稽なほど小さな数字です。しかし、この対比こそがすべてを物語っています。
重要なのは、『Secret of Circadia』が「開発者が本当に遊びたいもの」を作った結果であるという点です。それは『Suicide Squad: Kill the Justice League』がたどった道とは真逆のものです。業界を去る寸前だった二人が、今こうして小規模で情熱的なゲームを作っているという事実は、すべてが間違った方向へ進んだことに対する、最も誠実な回答と言えるでしょう。
ライブサービスモデルは、単に「悪いゲーム」を生み出しただけではありません。本来まだ語るべきものを持っていた二人の開発者を、業界から失わせるところでした。その情熱がより健全な方向へ向けられた時に何が起こるかを知りたければ、Kill the Brickmanをチェックしてみてください。これは、スプレッドシートが支配する以前のRocksteadyのようなスタジオがかつて得意としていた、焦点を絞った意図的なデザインの好例です。他にもプレイする価値のあるゲームを探すなら、私たちのゲーミングガイドをご覧いただくか、『Secret of Circadia』のようなデッキビルダーがお好みであればストラテジーゲームのハブをチェックしてみてください。








