概要
『Neverway』は、Coldblood Inc.が開発・パブリッシングを手掛けるホラーライフシムRPGで、2026年10月にWindows、macOS、Nintendo Switchでのリリースが予定されています。物語の導入は、最初はどこかほのぼのとした雰囲気です。仕事で燃え尽きたFionaは退職し、農場での新しい生活をスタートさせます。しかし、彼女は死した神の不死なる使者となり、Neverwayと呼ばれる悪夢の次元が、彼女の新しい生活の壁を突き破って侵食し始めます。本作は、その二つの現実を同時に抱えながら生きることをプレイヤーに突きつけます。
『Neverway』がユニークなのは、どちらのジャンルも主導権を握らせないという意図的な設計にあります。農業や人間関係のシステムは、ホラーパートの合間の息抜きではありません。それらはゲームの根幹を支える重要な要素です。島に住む10人以上のキャラクターとFionaが築く絆は、直接的に戦闘アビリティやバフを解放するため、悪夢が迫りくる中で社会生活を疎かにすることは、ゲームプレイ上の明確なデメリットとなって跳ね返ってきます。
ゲームプレイとメカニクス:ライフシムと戦闘はどう繋がるのか?
端的に言えば、それらは「異なる装いをした同じシステム」です。日中の時間は3つのブロック(朝、昼、夜)に分かれており、いつ進めるかはプレイヤー次第です。この構造により、プレイヤーはペース配分を完全にコントロールでき、暗い時間が訪れる前に釣りやホームステッドの装飾を済ませるといった立ち回りが可能です。

主要なメカニクス:
- トップダウン視点のハイテンポなアクション戦闘
- バフやアビリティを解放する友好度の絆
- アイテム作成とプレイスタイルをカスタマイズするクラフトシステム
- 農業、釣り、料理
- 3つの時間ブロックで構成されるプレイヤー主導の時間進行
戦闘はキーボードとコントローラーの両方に最適化されており、クラフトしたアイテムを通じたプレイヤーの個性の発揮に重点が置かれています。人間関係を通じて解放されるアビリティは単なる見た目の変化ではなく、特定のキャラクターと結びついているため、ストーリー上の興味を超えて「誰と時間を過ごすべきか」を考える理由が生まれます。

人間関係システムには、道徳的なひねりも加えられています。キャラクターにはそれぞれのルーチンやストーリーラインがあり、Fionaは彼らに対して誠実にも、あるいは欺くこともできます。その選択が絆の深まり方に影響を与えるはずですが、ゲームは結果を明確に示しません。じわじわと迫るホラーは、そうした不確実性の中でこそ際立ちます。
ビジュアルとオーディオデザイン
『Neverway』の共同ディレクターには、『Celeste』のピクセルアーティストであるPedro Medeirosが名を連ねており、本作のビジュアルに対する並々ならぬこだわりが伺えます。『Celeste』のピクセルアートは、あらゆる解像度のゲームの中でも類を見ない表現を実現していましたが、Medeirosはその感性をよりダークな世界観へと持ち込んでいます。

サウンドトラックを担当するのはDisasterpeaceです。『Fez』や映画『It Follows』のスコアで知られる彼は、音楽がいかにして空間に「違和感」を植え付けるかを熟知したクリエイターです。ホラーライフシムというジャンルにおいて、雰囲気作りは生死を分ける要素であり、Disasterpeaceの起用は大きな強みと言えるでしょう。

世界観と設定:Neverwayとは何か?
Neverwayとは、Fionaが暮らす島と並行して存在する悪夢の現実であり、ゆっくりと島を侵食しています。本作では、これを単に生き延びる対象としてではなく、探索し理解すべきものとして描いています。死した神の不死なる使者というFionaの役割がその謎の中心にあり、インタラクティブなカットシーンがホラー体験を届ける主要な手段となっています。
人里離れた島という舞台設定が、本作の恐怖をより引き立てています。孤立はホラーの定番要素ですが、それを農業シムの温かさと重ね合わせることで、「安全であるはずの場所に何かが潜んでいる」という特有の恐怖を生み出しています。
Neverwayは、すべてのシステムが相互に作用することで、ジャンルミックスとしての完成度を高めたホラーライフシムRPGです。農業は単なる作業ではなく、人間関係は飾りではなく、ホラーは切り替え可能な別モードではありません。Disasterpeaceによる楽曲と『Celeste』共同ディレクターによるピクセルアートという強力なクリエイティブチームを擁する本作は、2026年10月にPCおよびSwitchでリリースされるインディーRPGの中でも、最も丁寧に構築された一作となるでしょう。








